世界に誇る石材産業の街・・・GIFU
岐阜県大垣市赤坂町と揖斐郡池田町に跨る金生山(きんしょうざん)は、標高217メートルと比較的低い山であるものの、古生代(約3億年前)の化石が豊富に見つかることから、地質学的に非常に重要な場所として知られています。
金生山のある岐阜県西濃地区は、古生代に形成された石灰岩層が広がる地域です。この石灰岩は、もともと海底で形成されたもので、サンゴや貝殻などのカルシウム分が長い時間をかけて堆積してできたもの。金生山周辺では、この石灰岩が豊富に存在しており、古くから石灰石の採掘が行われてきました。
そして「水の都」として知られる大垣市の豊富な地下水。石材加工において水は重要な資源です。これを用いて加工する石材所がこの地域に多く集中するようになりました。江戸時代の中山道・赤坂宿では、金生山で採れた大理石を、煙草入れの緒締め玉やかんざしの根掛け玉などに加工し、お土産として販売していたそうです。石材加工技術も発展し、墓石や建築材料・彫刻などに使われる高品質の石材製品だけでなく、鉄鋼・化学産業などでも広く利用され、岐阜県の産業に大きな影響を与えてきました。
石材業界の超老舗!「安藤大理石」様の工場へ
そんな岐阜県不破郡赤坂村(現大垣市赤坂町)で明治26年(1893年)に創業し、石材業界で132年もの長い歴史をもつ老舗企業「株式会社 安藤大理石」様。昭和23年に株式会社化され、現在では石材加工・販売・設計・施工の分野で幅広くご活躍されています。
今回は、岐阜県安八郡神戸町にある工場に伺いました。こちらの工場では石材のストック・加工を行っており、エントランスからオフィステーブルに至るまで石材で構成される「アッ!」とおどろく素敵な環境です。工場内は世界中から集められた石材で溢れており、なんと日本でここにしか無い、AI機能を持つ最新設備までも!
石材加工用の機械はどれもとても大きくて圧倒の連続!刃の先にダイヤモンドチップの付いたコーピングマシンや、超高圧に圧縮した水を音速の約3倍に達する超高速で噴射する事で切断するウォータージェットカッティングマシンなどで石材を切断し、研磨して仕上げる様子を見学させて頂きました。
“かたくて、おもい”お話しです・・・
大型商業施設・オフィスビルや建設で外壁や内装に石材を使用する場合、1枚の大きな石板から色目や柄を確認しながら指定された大きさに切り出し、工場内で想定の大きさに仮組をするそうです。1つの現場につき、柄合わせや割れの問題等も見込んで設計の約110~120%程度の予備を含めた石材確保が必要となり、その予備や端材として出た10~20%程度が全てデッドストックとして工場内に蓄積されています。
そんなデッドストックストーンを再び活用できないだろうか?・・・。通常高級建材である石材。端材とは云え、これをアレンジする事で今までには無い天然石を使った高級感のある素敵なアイテムが作れるのでは!と今回商品開発に挑みました。
デットストックストーンを再活用!
しかし最初に躓いたのはその重さ。自然の風合いを演出するにはとても表現しやすい資材なのですが、小岩程度の大きさでもなんと100kgオーバー・・・店舗内装やディスプレイ小物として使用する際は、安全面の観点でも軽さは重要ポイントとなります。
そこで逆転の発想!ずっしりとした硬くて重い石材は、ぐっと高級感のある演出が出来るだけでなく、ウェイトの役割も果たしてくれます。
この大理石の美しさを、ご自宅のインテリアでも楽しんで頂きたいとの想いから生まれたのが「@IDEA ACCESSORIES」シリーズ。天然大理石本来の美しい質感は、プリントとは異なりしっかりと高級感が主張します。ひとつひとつ柄の異なったオリジナル性の高い商品で、全て@IDEA にて好評販売中です!